こんにちは、カエルです🐸
本日4月7日、本屋大賞が発表されました!!
見事受賞しましたのは…
私の大好きな作家さん、凪良ゆう先生の『流浪の月』東京創元社です📚
凪良先生、おめでとうございます!!!
好きな作家さんなので自分のことの様に嬉しいです!(ノ^∇^)ノ
今回は見事受賞されましたこの作品を紹介させていただきます!
心理描写が美しい✨
とある男女の名前の付けられない甘く、儚く、濃厚、そして美しい関係を描いた作品です。
あらすじ
【2020年本屋大賞ノミネート作品】
あなたと共にいることを、世界中の誰もが反対し、批判するはずだ。わたしを心配するからこそ、誰もがわたしの話に耳を傾けないだろう。
それでも文、わたしはあなたのそばにいたい―。
再会すべきではなかったかもしれない男女がもう一度出会ったとき、運命は周囲の人を巻き込みながら疾走を始める。
新しい人間関係への旅立ちを描き、実力派作家が遺憾なく本領を発揮した、息をのむ傑作小説。
主な登場人物
家内更紗・・ファミレスであるばいとをアルバイトをする24歳。「家内更紗ちゃん誘拐事件」の“被害者”
佐伯文(南文)・・更紗が幼い頃、近くの公園で一人読書をしていた当時大学生の男性。子供たちは陰でロリコンと呼んでいた
亮・・・・・更紗の今の彼氏。同棲している
梨花・・・・更紗のバイト先の人の娘。8歳
谷・・・・・文の彼女
孝弘・・・・更紗の引き取られ先の叔母の息子。更紗の従弟
作品の雰囲気とおすすめポイント
愛ではない。けれどそばにいたい
「愛ではない。けれどそばにいたい。」
これは本書の帯に書いてある言葉です。この言葉が全てを物語っています。
「家内更紗ちゃん誘拐事件」
小学生の更紗と大学生の文。二人の関係は初めて会った時から世間一般から見れば「被害者」と「加害者」でした。
そして時が経ち二人が再会したとき…
更紗を取り巻く人たちは更紗のことを想ってこの再会を反対します。
理解できない。彼とは関わるべきでない。
そう周りからの冷たい目があっても事件当時からの更紗の想いは変わることがありません。
愛ではない。そばにいたいだけ。
そして世間一般からは理解してもらえなかった、二人だけしか知らない「事実」。
周りからいくら反対されても更紗と文、二人は離れなれない。否。離れるべきでないのです。
その関係は甘く、切なく、周りがちょっと力を加えればすぐにでも壊れてしまいそうなくらい儚い。でも二人にしか分からない見えないなにかで繋がってて、決して崩れることはない。
友情ではない、ましては恋心でもない。家族愛でもない。名前のない美しく優しい関係です。
私の拙い文章ではなかなか伝わりにくいかもしれませんが…(これが精一杯です…😢)
更紗と文は「これっ!」と名前の付けられない、優しく美しく濃厚な関係で繋がっています。
そして二人にとって相手は、自分以上に自分を理解してくれる存在です。
この関係は複雑ですが読むと二人が離れられないことにすごくしっくりきます。読んでいて最後の二人をそっと見守っていたい。そう思いました。
ぜひ読んでこの想いを体感していただきたいです!
やっぱり凪良先生の心理描写が好き♪
凪良先生の心理描写が好きです。(*´ω`*)
この作品でも先生の力量がうかがえます♪
この話は主に更紗目線で語られます。自由に育てられた更紗は幼少期、周りから変わっていると言われ続け自分を取り繕う日々を送っていました。そして自分を作る生活に今にも窒息しそうでした。
そして文との出会い。別れ。そして再会。
彼女のぽっかり穴の開いた心が満たされていく様子が見事に、丁寧に表現されています…(すんごいです…(*´ω`))
彼らの関係性は難しいにも関わらず読み手にしっくり伝わるところは、凪良先生の見事な心理描写があってこそなのだと思います。
そしてまた更紗の楽しかった父と母との思い出のシーンが本当に美しいです✨
グラスに注がれるソーダで、ぶつかりあった氷がたてる「カラン…」という乾いた音
(↗上手く表現できないのがもどかしいぃ!!!)
がまるで聞こえてきそう。ソーダの涼しい匂いまでしてきそうで…
(☝私の幻聴ですね(笑))
美しい映像が脳内にぶわっと広がってきます✨
胸が締め付けられるってこういう事か(しみじみ)
この小説は本当に心臓に悪いです(←めっちゃ褒めてます!!!)
どういう事かというと……すごぉく胸が締め付けられるんです。
直接心臓掴まれてるんじゃないかってくらい。(←例えが怖くてすみません(;^_^A)
心理描写が丁寧だからこそすごく感情輸入してしまいます。
更紗の心理描写でもそうなんですけど、私は特に文(ふみ)目線で語られている場面がそうでした。
(☟以下少しネタバレです)
文が感じている周りから取り残されているという疎外感。大人になれない自分。
小さなトネリコ…
本当は小児性愛ではなかった。文が抱え込んでしまい自分に言い聞かせて作っていた世界。
文の心も複雑です。
きっと一人で抱え込むのは尋常じゃないくらい心が痛かったと思います。
誰も分かってくれないと思っていたこの気持ち。それを全て分かろうとしてくれた更紗。逆もしかりで更紗にとっても文は……
二人は出会うべくして出会った。そう思えてなりません。
最後に
この作品、一気読みしてしまいました(笑)
ページをめくる手が止まらなかったです、本当に。(;^_^A
更紗と文は、他人でも友達でも恋人でも、家族でもありません。
名前のつけられない関係。
その関係は儚く繊細で、甘く濃厚。
そして美しい。
これにつきます。
読み終わると二人はこのあいまいで不確実な関係で出会えたのがベストだったのではないかと私は感じました。
双方にとって相手は自分のすべてを受け入れてくれる存在であり、自分以上に自分を理解してくれている人である。
二人で一つ。こんな薄っぺらい単語では語り切れない二人ですが、本当に二人で一つ。おそらくこの先もこの関係は不変で、と切れることもないと思います。
こういう関係って結構憧れたりします(笑)
ぜひ皆さんにも二人を見届けてほしいです。本当におすすめの一冊になりました!
最後に凪良ゆう先生、本屋大賞受賞おめでとうございます!!
【凪良先生の他の作品!】
凪良ゆう先生は、BL作品も精力的に執筆されています。
先生の作品はBLでも心理描写がすごいです!興味のある方は凪良ゆう先生のBL作品もぜひ読んでみてほしいです!
☟以前書いたのBL作品の紹介文です。登場人物の独特の心理描写が楽しめる作品となっています!もしよろしければこちらの記事もご覧ください!
fudaikaeru.hatenablog.com
☟こちらは好きすぎてちょっと私、暴走してますが…(笑)オタク面白いなww思ってご覧ください(笑)
fudaikaeru.hatenablog.com
最後まで読んでいただきありがとうございました(*- -)(*_ _)ペコリ
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