こんにちは、カエルです🐸
このご時世。私には出かけるところといえばスーパーくらいしかありません…
一昨日、スーパーに出かけたらイケメン君とすれちがいました。
カッコイイというより美青年(でも年齢的には美少年…)
ということで生粋の美青年が登場しますこの小説を再読しました📚
(←どうしてそうなった(笑))
オスカー・ワイルド 『ドリアングレイの肖像』 新潮文庫 訳:福田恆存
純真無垢な美しい青年がある若者の手によって“堕ちていく”…
そして彼の心を映し出すかのように変貌していく肖像画…
美しさこそが快楽なのでしょうか…
この紹介ですが、妄想力豊かな腐女子が書いております。ややBL感のある感想になっている部分があります……
ご了承ください……<(_ _)>
あらすじ
舞台はロンドンのサロンと阿片窟。美貌の青年モデル、ドリアンは快楽主義者ヘンリー卿の感化で背徳の生活を享楽するが、彼の重ねる罪悪はすべてその肖像画に現われ、いつしか絵の中の容貌は醜く変り果てていく。慚愧と焦燥に耐えかねた彼は、自分の肖像にナイフを突き刺した……。
快楽主義を実践し、堕落と悪行の末に破滅する美青年とその画像との二重生活が奏でる、耽美と異端の一大交響楽。
主な登場人物
ドリアン・グレイ・・純情な美青年。
ヘンリー卿・・・快楽主義者。弁がたつ若い男。
バジル・・・・・ドリアンの美しさに魅了された若い画家。ドリアンの肖像画を描く。ヘンリー卿の親友。
シビル・ヴェイン・・ドリアンに恋した少女。ドリアンと婚約する
ジェイムズ・・・・・シビルの仲の良い弟
さらに詳しいあらすじ&おすすめポイント
純真無垢で 美しきドリアン・グレイ
この物語の主人公はドリアン・グレイという青年です。
金髪と無邪気な青い瞳。形の良い紅色の唇…
彼は男女問わず魅了させるほどの美貌を兼ね備えています。✨
しかしドリアンは美貌を鼻にかけることはない。また世の中の穢れた部分を知らないような純真無垢な青年です。
バジルという若い画家も彼の外見、そして内なる部分の美しさに魅了された人の一人です。バジルは己の持っている力を全て注ぎ込んで美しいドリアンの肖像画を描きました。
肖像画の製作中にドリアンはバジルの親友、ヘンリー卿に出会います。
このヘンリー卿との出会いが外見も心も美しかったドリアンを大きく変えることになるのです……
ドリアンを堕とす、若き快楽主義者ヘンリー卿
画家バジルの友人であるヘンリー卿は背の高い優雅な雰囲気の若い男です。
そしてひじょーに弁がたつ!!!!彼は快楽主義者でもあります。
快楽主義
快楽を最高価値の人生の目的と考え、行動の正しさや義務の基準とみなす倫理学の立場。 『日本大百科全書』
ヘンリー卿が初めてドリアンを目にしたとき、ドリアンは美しく純真な青年でした。
ヘンリー卿はそんな彼に自分の快楽主義的な考えを話します。
快楽こそ全て!己の本能のままに生きるのだ!!
特にあなたは非常に美しい!!!そして瑞々しい若さ!!美の探求こそが人生の秘密、全てだ!!
要約するとこんな感じですかね、、
魅力的な若い旦那が聴き心地のよい低い声で語る言葉は、純真無垢なドリアン青年には今まで考えつかないようなことでした。そして見事に聞き入ってしまいます…
ヘンリー卿は純真なドリアンが自分の言葉に感化されていることに気が付きますます。そしてドリアンに興味をもつんですねぇ…というよりもほぼ研究対象……(オソロシ)
はじめはヘンリー卿の危険な言葉に影響を受けながらも、純真なドリアンの心が対抗している風でもありましたが……ヘンリー卿危険な男です…(・・;)
無垢だったドリアンが、ヘンリー卿の手によって快楽のままに生きていく…
は…背徳感……(息切れ)
ドリアンとの恋に溺れたシビル
シビルは舞台女優をしている美しい少女です。
まだ有名ではないものの、その美貌と抜群の演技力の評価は非常に高い期待の星??です☆
ある日ドリアンは舞台に立つシビルを目にします。
彼はシビルの美しさ、また彼女の芸術性の高さに惹かれfall in loveします♡
幸運なことにこの恋は一方通行ではなく、シビルもドリアンに惚れたんですよね、
そして男気のあるドリアン君、シビルに結婚を申し込んでOKの返事もらっちゃうわけです。
嬉しくなった青年ドリアンは大好きなヘンリー卿にそのことを伝えに行きますが…
ヘンリー卿は怒涛の勢いで猛反対!!結婚なんて!女なんてよくなーい!!って!
(もっと理由はちゃんとしてます_(._.)_) ※ヘンリー卿は既婚者です。
ヘンリー卿に否定されてすっかりドリアンは悲しんでしまいますが、
バジル(画家)が「ヘンリー卿なんて気にするな!」と背中を押してくれ、結婚をさらに決意することができました。
そんなこともあり、ドリアンはヘンリー卿とバジルを連れてシビルの舞台を見に行きました
自分の愛する美しい女性を見せようと……
しかし!!!そこにはドリアンの想っていた彼女はいませんでした。
恋は盲目。シビルの恋はまさにそれでした。
ドリアンに夢中になりすぎて彼女の芝居はとても目の当てられるものではないものに……
自分が魅了された「美しさ」をすっかり失った彼女を見て、ドリアンはすっかり失望してしまいます。
そして彼女にとんでもないことを言ってしまうのです……それが最悪の結果を招いてしますのですが…
感情を露わにしてるドリアンとは裏腹に、ヘンリー卿の妙に冷静なところ…オソロシ…(;´Д`)
ドリアンとバジル
バジルは美しいドリアン青年を描いた若い画家です。
バジルははじめからこの無垢な少年がヘンリー卿に何か吹き込まれることを恐れていました。バジルはドリアンには外見も内面も今までのような美しさでいてほしかった。
彼ははヘンリー卿とは違い、純情なドリアンの心を肯定してくれます。
彼の意見も受け入れてくれる、いわゆる「良い人」です。
しかしドリアンはすっかりヘンリー卿に影響され快楽のままに生きるようになります。ドリアンにはそれゆえに起こる罪悪感も消えてしまいました…
(↗実際はあると思うのですが、ドリアンが快楽のままに生きる自分を意地でも肯定しようとしてなかったようにしている風に感じます)
自分の理想のドリアンが消えてしまい悲しむバジル。
そしてかつての美しい自分を求め離れないバジルをドリアンは鬱陶しく思うように…
また最悪の事件をドリアンは引き起こすのです……(←やらかしすぎ(・・;))
ドリアンの虜になった人はみんな悲惨な運命になってますぅ…(ヘンリー卿は例外)
醜さを映す肖像
10年がたち、そして20年近くがたって、ヘンリー卿とバジルももう50歳程になり年相応に老けました(←ひどい)
しかし38歳になるドリアンはどういうわけか20歳くらいの美しい容貌です。
美しさを保つ彼自身とは反対に、バジルが描いた美しいドリアンの肖像画はドリアンがヤバいことをするたびに、恐ろしいくらいひどく醜く変貌していっています…
あらすじにも載っているので書いてしまいますが、ラスト、ドリアンは醜くなった肖像画にナイフを突き刺すのです…
ラストは衝撃です
ドリアンの重ねてきた罪、醜い心が全て肖像画に映し出されていたのですね…
オスカーワイルドについてちょっと(あとダグラス君)
作者は19世紀に活躍した耽美主義、芸術至上主義で有名なオスカー・ワイルド
『サロメ』や今では絵本にもなっている『幸福の王子』など手掛けています。
とても波乱万丈な人生でした‥!!!
彼は1854年に産まれました。奨学金をもらって大学に進学。様々な賞も受賞しました。
省きますが大人になり執筆活動をしつつ、様々な人と交流がありました。
1884年に結婚します。後に二人の子宝にも恵まれます。
ダグラス君との出会い
そして1891年、運命の出会いが訪れます。アルフレッド・ダグラスという後に恋人になる青年との出会いです。もちろんワイルドには妻子いましたよ?でも恋に落ちちゃったんです…
ダグラス君もワイルドに恋してしまいました。
そして二人はめでたく恋人に。
ただダグラス君、非常にワイルドに冷たかった!ワイルドはダグラス君が病気になったら献身的に看病してあげたのに、ダグラス君は病気になったワイルドを放りっぱなし!おまけにワイルドの誕生日にはホテル代の請求書を送りつけるという……
でもワイルドの『サロメ』を翻訳したり、一緒に旅行をしたり…まあ色々したそうです(笑)
お父さんの逆襲
ところがある日、ダグラス君のお父さんのジョンが息子とワイルドのただならぬ関係に感づいてしまうんですね。お父さん怒!!
「あんな男と付き合ってるなら勘当してやる!」とダグラス君に言い放ちます。
するとダグラス君、「あんたなんか大嫌いだ!」と手紙を父親に送り付けます!
ダグラス君、ワイルドのこと好きやん…(;´Д`)
しかーし!お父さんの逆襲が始まりました!
お父さん、息子を奪った憎きワイルドに嫌がらせをするんですね、、
それを受けてなんとダグラス君はワイルドを説得させて、嫌がらせをしてきたお父さんを訴えました!!
しかしまたお父さんの執念がすごかった…!!(;´Д`)
お父さん、探偵に頼んでワイルドと息子のホモセクシュアル関係を立証させるんですよね…
それもありワイルドが逆に男色罪で投獄されてしまいます・・・
獄中、彼はひたすらダグラス君宛に懺悔と反省文を書いていたそうです…
さらに彼は「深き淵より」というダグラス君を非難する非常に長い手紙をしたためたそう…
服役を終えたワイルドはその後はイタリアを転々とする日々。投獄前は評価のあった彼ですが、すっかり世間からは見放されてしまったそうです。
そして梅毒による脳髄膜炎で46歳で亡くなりました…
一方のダグラス君はというと…
出所して再会したダグラス君とワイルドは、1897年の秋にナポリ近郊に移り住みます。しかし同棲中、彼らはかなり衝突があったそうです。そして経済面その他の理由から結局は離別の道を歩むことになりました。
ワイルドの死後、ダグラス君は結婚をしました。
そして『サロメ』を翻訳したことを後悔し、とある裁判ではかつての恋人ワイルドを「過去350年間にヨーロッパに出現した中で最も邪悪な魔力」と表現しました。
晩年はワイルドに対する批判は和らいだそうですが…
(参考 Wikipedia)
最後に
皆さんのなかではドリアングレイはどういう雰囲気の人物ですか?
ちなみに私の中では完全に若い頃のビョルン・アンドレセンです!
オスカーワイルド、とても興味深い人物ですね。
ワイルドとダグラス君。時代背景や様々な困難があったからかもしれませんが、お互いが気持ちに素直になれなかったのでしょうかね…
今回は長くなってしまったのでまとめはこの辺で!
さいごまで最後まで読んでいただきありがとうございました(*- -)(*_ _)ペコリ
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